パッケージ設計
前のステップまでで、パッケージの設計者は、輸送中に製品を正確に保護するために必要な全ての情報を入手できることになります。STEP 1 では、パッケージが輸送中に受けると思われる入力の種類を定義しました。STEP 2 では、製品の扱い強度、すなわち環境入力に耐えることのできる能力を決定しました。STEP 3 では、製品を改造するため許容できる取扱いの荒さを評価しました。STEP 4 では、パッケージ材料特性を定義しました。ここではこれらの情報を組み合わせてパッケージデザインに応用します。
衝 撃:
まず、選択されたクッション材に対するクッションカーブを集めます。STEP 1で選択された設計落下高さと同じ高さで作成されたクッションカーブを調べることが重要です。次に、STEP 2 で決定した限界加速度をそれぞれのクッションカーブ上に配置します。そして、このポイントを通る水平ラインを引きます。限界加速度より下側に描かれるカーブの部分が、限界加速度よりも低い伝達を行う静的負荷レンジを表しています(Figure 12参照)。
振 動:
振動を考慮するためには、選択した材料の増幅/減衰カーブを計測または入手する必要があります。次に、このカーブ上に製品を構成するコンポーネント固有振動数の中で最も低いものを水平ラインで描きます。ラインが減衰ゾーン (Atteneation Zone) と重なる部分は、製品が最も感度をもつ振動数でクッション材が振動を減衰する静的負荷の範囲を表わしています(Figure 13参照)。
デザイン:
パッケージ・デザインは、製品の衝撃保護と振動保護のバランスを考慮して行われなければなりません。最大の耐衝撃特性と最大の耐振動特性を両立できるのは稀であるため、時としてどちらを優先するか判断に迷うことがあり、限られたクッション材料を使わなければならないことから、妥協も必要になります。このような場合、STEP 1 とSTEP 2 での事実と技術面を考慮して決定することができるでしょう。例えば私達は、一般的な輸送環境においては振動を必ず被るということが分かっています。たとえどのような輸送形態であれ、輸送である以上振動を避けては通れません。一方落下は、ある種の確率をもって発生するものです。全てのパッケージ品が落下しないということはありえませんし、全てのパッケージ品が、設計落下高さから落とされることもないでしょう。さらに、製品の限界加速度は、控え目な値として決定されています。またパッケージが、製品に矩形波衝撃を伝達することはほとんどないでしょう。このように、製品はステップ加速度試験によって予め調べたものよりも大きな加速度に耐えることができます。というのは、実際に製品に伝達される波形は、ダメージの判定で使った波形よりもダメージが小さいからです。以上の観点から考えると、妥協が必要な場合には、振動の保護の方にウエイトを置く方が良いということになります。もちろん個々の状況によって違いますが、このように考えるのが一般的でしょう。
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