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製品の脆弱性テスト |
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| 製品の重量をはかりで計測できるように、製品の強度は動的入力で計測することができます。この計測は衝撃試験機を使ってダメージ・バウンダリ・カーブ(損傷限界曲線)を求め、振動試験機を使って製品の共振振動数を見つけることで行なわれます。 |
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衝 撃 (ダメージ・バウンダリ) |
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ダメージ・バウンダリ理論とは、どのような衝撃入力が製品にダメージを引き起こすかということを技術的に見極めるための手法です。
ダメージの原因となる衝撃には「加速度」と「速度変化」というの2つの側面があります。速度変化とは、衝撃の加速度波形の積分領域(波形で囲まれた面積に相当する部分)のことで衝撃のエネルギー成分と考えられます。速度変化が大きいほどエネルギー成分も大きくなります。製品に衝撃を加た場合、その製品がダメージを受ける直前の速度変化を限界速度変化 (critical velocity change) といい、この限界速度変化以下では加速度レベルがどのような大きさであってもダメージは発生しません。このレベルは、本質的に製品にダメージを引き起こすだけの十分なエネルギーが無いといえます。しかし、この限界速度変化を超えることが必ずダメージの発生に結び付くかというとそうとも限りません。製品が許容できる加速度が限界加速度 (critical acceleration) 以下ではダメージは発生せず、速度変化をいくらでも大きくできます。つまり製品にダメージが発生するのは「限界速度」と「限界加速度」がともに限界値を超えた場合ということになります。
Figure 6 は、代表的なダメージ・バウンダリ・カーブで、衝撃パルスのダメージに関するパラメータと、加速度と速度変化によるダメージ領域(斜線部)が定義されています。この斜線部の範囲外はダメージが発生しない領域です。例えば、入力衝撃の速度変化が製品の限界速度変化以下であれば、加速度レベルが 100G,1000G,10000G あるいはそれ以上であってもダメージは発生しないということです。 |
実際に、このような高い加速度レベルの衝撃を発生させるには、パルスの時間幅は極めて短くしなければならないということです。加速度波形で考えると、面積が一定すなわち速度変化が一定であれば加速度波形の形を自由にコントロールできることになり、非常に高い G レベルの加速度パルスの場合、時間幅が極めて短いものになります。衝撃パルスの作用時間が極めて短い場合、製品には衝撃のエネルギーが入力されますが、その加速度レベルに製品が応答しないということになり、また入力された速度変化が製品の限界速度変化を超えないためダメージは発生しません。
速度変化が製品の限界速度変化を越える場合、ダメージを回避するには加速度を限界加速度以下のレベルにしなければなりません。このため一般的には、クッション材等を使用します。クッション材で保護された製品/パッケージに高衝撃が加えられても、製品には減衰された低レベルの衝撃しか伝わらなくなります。 |
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| ダメージ・バウンダリ・カーブを作成するには2種類のテストが必要になります。製品の限界速度変化を決定するためのステップ速度試験と、限界加速度を調べるためのステップ加速度試験です。 |
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1) ステップ速度試験 (STEP VELOCITY TEST)
この試験を行うためには、供試品ユニットを衝撃試験機のテーブルに取り付け、速度変化が比較的小さな正弦半波衝撃パルスを加えます。作用時間が短いため、ユニットは入力衝撃の加速度に応答できないという点が重要になります。
この試験は衝撃試験機で、作用時間が 2〜3msecの衝撃パルスを発生させて行います。パルスを加えた後、機能的、物理的、外観上でユニットにダメージが発生しているかどうかを調べます。もしダメージが発生していなければ、次に同じ作用時間で加速度レベルを大きくして衝撃パルスを加えます。 この作業をユニットにダメージが発生するまで繰り返します。ダメージが発生した速度変化の値がユニットに対する限界速度変化となります。
限界速度変化の値から、自由落下したときの等価落下高さの範囲(EFFDR = equivalent free fall drop range)を求めることができます。この値は、ユニットを包装していない状態で落下させた場合の耐衝撃落下高さとなります。EFFDRの計算式は、
FIGURE 7 に示してあります。本質的には、その衝突面で製品にダメージが発生する直前の落下高さ範囲を示していることになります。ユニットを柔らかいものの上に落下させる場合、硬いものへ落下するよりも更に高い位置から落下させることができます。これはダメージが発生する特定の落下高さというよりもむしろ、落下高さを製品の耐衝撃に関するパラメータとする理由となっています。 |
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等価落下高さ範囲計算式
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反発係数
0 ≦ e ≦ 1
現実的な範囲
0.25 ≦ e ≦ 0.75 |
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重力加速度
g = 980 cm / second2
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範囲の上限

範囲の下限
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Figure 7 |
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2) ステップ加速度試験 (STEP ACCELERATION TEST)
ステップ加速度試験は、新しいユニットを衝撃試験機のテーブルに取り付け、比較的大きな速度変化で加速度レベルの低い矩形波衝撃パルスを加えます。入力速度変化の大きさは、ステップ速度試験で決定された限界速度変化の少なくとも 1.57 倍の大きさでなければなりません。これは試験がダメージ範囲のコーナー部にかからないようにするためで、このコーナー部は、製品が速度に敏感な範囲から加速度に敏感な範囲に移行する部分であるからです。衝撃を加え、ユニットのダメージの有無を検査します。ダメージが無ければ速度変化をほぼ同じにし,加速度レベルを少し大きくして衝撃を加えます。この過程をユニットにダメージが発生するまで繰り返します。ダメージが発生する直前の入力がその試験方向での限界加速度として定義されます。
これで設計者は製品を衝撃から保護するための全ての情報を入手できたことになります。限界速度変化により衝撃に耐えることのできる最大落下高さが分かります。もし、その落下高さが STEP 1 で規定されたものより低い値であれば、梱包材または緩衝材が必要になります。衝撃材が必要な場合は、設計落下高さから落とされた時に、伝達される加速度が限界加速度により小さくなければなりません。
過酷なテストプログラムに関しては、ダメージ・バウンダリ・カーブはユニットの各方向で作成する必要があります。これを行うには各方向の試験でユニットが2つずつ必要になります。ひとつはステップ速度試験用で、もうひとつはステップ加速度試験用です。厳密にこのステップの試験を行うには、製品がプロトタイプの状態であることが望ましいのですが、破壊試験に多くのユニットを利用できる状況は稀でしょう。そのためダメージを受けてもよいユニットの数に制限を加え、適切な状況を作れば 3 軸のみで試験を行うことも可能です。さらに、ユニットに修理を加えながら実行することも可能です。そうすれば、ひとつのユニットと少しのパーツを用意するだけで全ての試験を行うことができます。
限界加速度を決定するために使用される矩形波パルスは、控え目な結果を与えるという点に特に注意して下さい。一般に加速度と作用時間で規定された矩形波パルスは、衝撃試験としては最も厳しい条件となります。これはパルス作用時間によって決まる基本振動数ばかりではなく、波形の急激な立ち上がりや立ち下がりによる全ての高調波成分が含まれているからです。つまり矩形波パルスは、加速度レベルと速度変化を設定するだけでダメージを引き起こすことができるということです。これに対し、他の波形ではこのようなことは起こりません。Figure 8 はタイプの異なる波形に対するダメージ範囲の例を示しています。このプロットから矩形波パルスが他の波形の全てのダメージ範囲を包含していることが分かります。 |
以上のことがらは、パッケージ設計者にとって極めて重要なことです。なぜならば、開発の早い段階ではどのような波形の衝撃が緩衝材から製品に伝達されるかが分からないからです。もしユニットが、ある速度変化と加速度レベルの矩形波パルスでダメージを受けなければ、他の波形で同じ速度変化と加速度レベルがパッケージに加わってもダメージを受けないことになります。
さらに技術的な理由に加えて、限界加速度を決定するために矩形波を使う経済的かつ実際に即した理由があります。
Figure 8 に注目すると、矩形波はそのダメージ範囲を決める際にフラットな水平ラインをプロットすることができます。これに対し他の波形では上向きにスクロールする形になってしまいます。矩形波の水平ラインのおかげで、限界加速度の決定をひとつの速度変化ラインで行えます。他の衝撃波形でダメージ範囲の形状を決定しようとすれば速度変化の異なるいくつもの点で多くの試験を行わなければならないことになります。このような手法でカーブを作成しようとすると試験に使用するユニットも数百個が必要になり更に時間的にも数週間から数カ月の時間が必要になってしまうでしょう。さらに、この手法では特定の衝撃波形に対して精度を上げることはできますが、他の波形がどのようにダメージに影響するかということにはほとんど説明できません。一般的にこのような方法で限界加速度を決めようとすると多くの労力と費用がかかり、実際の利益を得ることができないため保証にも結びつかないでしょう。 |
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| 振 動 (共振点探知とドゥエル) |
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振動によるダメージ回避に対しては、製品の共振振動数から外すという手法が一般的に知られています。このためパッケージの設計に際しては、これらの振動数領域の同定は慎重に行われなければなりません。製品の振動試験の目的は、製品内部のクリティカルコンポーネントの固有振動数、または共振振動数を確認することにあります。
振動試験は、ユニットを振動試験機のテーブルにしっかり固定し、広い周波数帯に亘って低レベルの正弦波入力を加えて行います。製品を視覚や聴感で、またクリティカルコンポーネント上に加速度センサーを取り付け、その応答を計測して共振状態を調べます。もし、ユニットが機器であれば、テーブル入力とコンポーネントの応答を観察することができます。例としてテーブル入力に対するコンポーネントの応答比を周波数の関数として出力してあります(FIGURE 9参照)。これは伝達関数と呼ばれています。
伝達比(応答を入力で除算したもの)は、コンポーネントの固有振動数または共振振動数でピークを持ちます。この比をプロットすることで共振点探知を行えます。 |
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製品の共振振動数が決定されると、これらの振動数領域に、予め設定した時間で固定加振するための加振力を調整します。これによりダメージの増加傾向または破壊の振動数領域を同定します。
ユニットが1軸以上で輸送される場合には、それぞれの軸上で製品の振動試験を行う必要があります。 |
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