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輸送環境の定義 |
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このステップは、輸送環境の厳しさを決定するステップで、クッション材を使用したパッケージ・システムを設計する上で最も重要なものです。一般にこのステップでは輸送方法を検討し、その過程で発生する障害やそのレベルの大きさを決定します。輸送上で考えられる障害としては、荷扱い時の不意な落下、運搬車両の振動、衝突、さらに極端な温度・湿度の変化や圧縮などがあります。ここでは衝撃と振動に焦点をあてていますが、他の要素も重要であることはいうまでもありません。
全ての製品の輸送環境データが得られれば理想的ですが、これは特別な場合を除いてほとんど不可能といえます。しかし、データ・レコーダなどを使用して輸送環境を計測・記録し、これを繰り返して統計的に輸送環境のデータを得ることはできます。ただし、この方法は費用と時間を要し記録計器類の制限もあります。次に、理想的とはいえませんが有効な手段として、過去に蓄積された輸送環境データや規格化されたデータを検討し採用することです。この方法は、蓄積されたデータがすでに過去のものであり、これから輸送しようとする現実に即した輸送環境とは少し異なるという問題点を含んでいます。何れの方法を採用するにしても、これらのデータをもとに、パッケージングに関する基本方針と系統的な設計が行われることになります。
輸送環境情報に関して、重要なことはそのレベルを正確に定義することであり、最終的にはパッケージ・デザインの一部となるということです。この段階で誤った定義がなされてしまうと、たとえパッケージ・デザインを正確に行ってもその役目を果たすことはできません。また実際の輸送環境が想定したレベルより低ければ、過剰包装という結果になってしまいます。 |
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衝 撃 : |
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衝撃事象はさまざまな状況で発生しますが、最も厳しい衝撃が荷役作業中に発生しています。これは車両への荷積み作業時、保管倉庫からの移送時、船舶への積込み積降ろし時などの流通過程で発生しており、輸送環境としてパッケージ製品が落下される時の落下高さを知ることが重要となります。
もちろん、同じルートを同じ輸送業者により運搬された場合でも、全てのパッケージ品が同じ衝撃を受けるものではありません。予想以上の高さから落下する場合もあれば、一度も落下をされない場合もあります。あるものは底の部分から、あるものは横方向から、そしてあるものはコーナーやエッジ部からと落下の状態も様々です。しかし取扱い方法に対してある種の傾向性はつかめるでしょう。
Figure 2 および Figure 3 は、あるパッケージ品の落下高さに関するデータです。Figure 2 は特定のパッケージ品が流通過程で被る落下高さ分布とその確率を示しています。この図から、低い高さからの落下は頻繁に発生し、高い高さからの落下は発生しても稀であることが読み取れます。この例は特定の製品に限定したものですが、この傾向は一般的にも適用できるでしょう。小規模の落下事象は、パッケージ品の上げ下げや、手の揺さぶりによっても発生します。しかし大きな落下は荷台からの落下など事故的な場合に発生します。 |
発生確率に結びつけられた落下高さに関する情報は、合理的なパッケージ・デザインや、ダメージの度合いを推定するためにも重要となります。例えば、製品のダメージを1%以下にしたい場合、Figure 2より約 32インチの落下高さを想定すれば良いことになります。4%でよければ 20 インチの落下高さまで下げることができます。しかしこれを0.1%以下に抑えようとすると一気に 42 インチの落下高さを想定しなければなりません。このような評価方法を行えば、ダメージによるコストとパッケージングに要する費用の検討も行えます。ほとんどの場合、最も高い衝撃レベルを想定すると製品保護に要する費用が極めて高価につくため、コストとダメージの許容レベルをどの程度にするかの検討が行われます |
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| この種の情報を使ったパッケージ・デザインが一般によく行われていますが、特定の製品に限定してさらに細かなデータを必要とする場合、その入手はほとんど不可能といえます。 次に、これまで採用されてきた過去の多くの輸送データを利用する方法があります。これは ASTM D-3332 で採用されおり、次の表のようなものです。この表は落下高さとパッケージ品の重量の相関関係を表しており、軽いものは取扱いの点で落下高さが高くなり、重いものは人力での扱いよりも機械によって扱われるため、落下高さは低くなっています。 |
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Package Weights
(pounds)
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Type of
Handling
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Suggested Drop
Test Heights (inches)
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0-20
21-50
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one man throwing
one man carrying
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42
36
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51-250
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two men carrying
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30
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251-500
501-1000 18
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light equipment
light equipment
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24
light equipment
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1001-up
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heavy equipment
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12
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次の資料は、Ostrem と Godshall によって著され、1979年に米国農務省森林製品研究所より刊行された"An Assesment of the Common Carrier Shipping Environment" (運搬業者運送環境に関する評価)からの抜粋です。
1) 梱包物の高所からの落下確率は最小である。
2) 高い高さから1回以上の落下を被ることは比較的稀であるが、ほとんどの梱包物は低い高さから頻繁に落下を被っている。
3) ユニット化された積み荷は、個々の梱包物に比べ落下頻度も落下高さも小さい。
4) ほとんどの包装物は底面で落下している。さらに詳しく述べると平均的には落下総数の50%以上が底面からの落下である。
5) 梱包物が重いほど落下高さは低くなる。
6) 梱包物が大きいほど落下高さは低くなる。
7) 取手付きの梱包物は荷扱い時の落下高さが低い。
8) 割れ物、取扱い注意等のラベルはある程度効果はあるが軽く考えられがちである。 |
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| 振 動 : |
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一般的に輸送で運搬車両を使用する限り、振動は必ず加わります。エンジンや車輪の回転はフレーム振動を引き起こしています。サスペンションシステムの応答やフレームの振動は、例えば道路の継ぎ目や鉄道線路のレールの継ぎ目のようにほぼ周期的な振動から、道路の穴とか線路の交差のようにその発生がランダム近いものまでさまざまです。何れにしても、さまざまなタイプの振動が複合的にパッケージ製品に加わることになります。
流通過程における振動は非常に複雑な複合振動であり、次の瞬間に何が起こるかを予測することがほとんど不可能なランダム振動と考えられます。しかし、周波数分析を行うと周波数と振動レベルがあるパターンを持っていることが分かります。
Figure 3〜Figure 5 は ASTM D-4728 に記載されている輸送手段の違いによる PSD (パワースペクトル密度)特性です。これらのプロットは、各周波数における平均パワーで振動を定義しています。いずれも特定の輸送手段の振動を表しているものではなく、輸送手段別の一般的特性を表していることに注意して下さい。
輸送中の定常的な振動は、比較的低い振動レベルで起きていると考えられます。ASTM -D4169 では 3 から 100Hz の周波数レンジで 0.5G の正弦波加振を規定しています。これはパッケージ品が輸送中に受けるであろう振動を経験上の統計から規定したものです。 |
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